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機能概要〜リアリティ実現のために |
1. 起動管理の最適化
SyOM では、アプリケーションの利用状況に合致した様々な起動管理のための機能を提供します。起動管理では、起動時間の短縮と消費システムリソースの削減というトレードオフの関係を最適化します。
また、異なる起動特性を持つインプロセスとアウトプロセスのそれぞれの特徴を生かし、アプリケーションに期待する高速化と信頼性の目標に合致したシステム構成を可能とします。
さらに、異システム間のリアルタイム連携や特定処理の負荷分散を、プログラムコードを何ら変更することなしに起動管理の設定だけで容易に実現するリダイレクト処理も提供しています。
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起動制御 |
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アプリケーションの起動方法を制御することで、起動時間の短縮と消費システムリソースの削減というトレードオフの関係を最適化します。
例えば売上トランザクションの登録処理のように発生頻度が高く、分散入力され、高速レスポンスが必要とされるアプリケーションでは、予め複数のサーバーアプリケーションを起動しておき、クライアントからのメッセージに直ちに応答できる状態にしておく必要があります。
SyOM では、売上トランザクションの登録処理を静的起動に設定しておくことで、起動に伴うプログラムローディングの時間をなくし、レスポンスを高速化することができます。
SyOM では、常駐させる同一種のプログラム数を1つのみならず複数とすることが可能なことが大きな特徴です。また、想定した以上の数のメッセージがきた場合は、動的に不足分を補うようにプログラムが起動され、それらは処理終了後に、直ちにデストラクトします。
一方、得意先マスターの登録処理のように発生頻度が低く、特定のクライアントから集中入力され、高速レスポンスが必ずしも要求されないアプリケーションでは、クライアントからのメッセージ毎に逐次起動することでも十分に要求を賄うことができます。
SyOM では、得意先マスターの登録処理を動的起動に設定しておくことで、メッセージの都度プログラムローディングを行い、実行後は、直ちにデストラクトさせることができます。この方式では、静的起動に比して、レスポンスは高速ではありませんが、プログラム常駐に伴うサーバリソースの消費を抑えることができます。
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インプロセスとアウトプロセス |
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サーバアプリケーションとして、インプロセスとアウトプロセスの両方を使えるようにし、アプリケーションに期待する高速化と信頼性のバランスに応じた最適な起動特性を可能とします。インプロセスは、アプリケーションをコンパクト化するために、起動時間が少なく高速な処理が可能になります。 一方、複数のインプロセスが起動している同一のアプリケーションにて、そのいずれかが何らかの原因でハングアップした場合、そこで稼動している全てのインプロセスが実行できなくなってしまいます。これに対してアウトプロセスでは、信頼性は高くなりますが、起動に伴う手待ち時間が掛かります。
SyOM では、次のような開発指針を推挙しています。アプリケーションサーバ上では、高信頼性のアウトプロセスを使い、高速レスポンスが要求される場合は、静的起動制御によって起動に伴う手待ち時間を排除します。 一方クライアント内でサーバアプリケーションを実行する優位性がある場合については、インプロセスを使い、少ないシステムリソースの元でも高速な処理が可能なようにします。
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リダイレクト |
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例えば会計システムと販売システムがそれぞれ異なるアプリケーションサーバ上に配置されているとき、クライアントの販売システムの中から特定の会計情報をリアルタイムに照会できる機能を付加しようとします。 SyOM では、販売システムのアプリケーションサーバに、会計システム内の会計情報照会アプリケーションの参照を登録するだけで、会計システムの所在を販売アプリケーション上で何ら配慮することなく、他のサーバアプリケーションを利用するのと同様に、オブジェクト参照するだけで利用することができます。
SyOM のリダイレクト処理は、このように異システム間のリアルタイム連携や特定処理の負荷分散を、プログラムコードの変更を何ら行うことなしに、起動管理の設定だけで、極めて容易に実現することができる機能です。 異システム間のリアルタイム連携をするからといって、新たに連携のためのインターフェイスの追加、サーバ内のシステム構成を変更するようなことは必要ありません。
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